堂安所属のフランクフルトはアトレティコのホームに乗り込む

両チームリーグ戦から中2日で欧州CLリーグフェーズ第2節を迎える。アトレティコは直近のリーグ戦でR・マドリー相手に劇的な5発快勝を果たし、その勢いのままフランクフルトに勝利できるか。対するフランクフルトは直近のリーグ戦で堂安が2アシストを記録し、6ゴールを挙げるがその後4失点するなど守備に不安が残る。アトレティコは欧州CLリーグフェーズ開幕節でリヴァープールに敗れており、早めに3ポイントを勝ち取りたい一方でフランクフルトは開幕2連勝を目指す。
前半からA・マドリーが優位に試合を進める
前節退席処分で今節はベンチ入り停止処分となったアトレティコのシメオネ監督はホーム、リヤド・エア・メトロポリターノの関係者席から試合を見守る。そのチームは前半から優位に試合展開を進める。試合はアトレティコのキックオフで始まると、早々に試合を動かす。前半4分、右サイドでボールを拾ったMFジュリアーノがマイナス気味のグラウンダーのクロスを入れると中央でこぼれ、MFラスパドーリが冷静に左足でゴールに押し込む。アトレティコが早くも先制する。フランクフルトは早々に守備の立て直しに追われる時間が続いた。
アトレティコはさらにプレッシャーをかけ、試合の主導権を握る。前半14分にはラングレが強引なタックルでイエローカードを受けるが、これも攻撃的姿勢の一環といえるほど、チームは前がかりな戦いを見せていた。
前半33分、アトレティコに追加点が生まれる。FWアルバレスが蹴った右からのコーナーキックをFWグリーズマンがフリックし、混戦からのこぼれたを拾ったDFルノルマンが左足で押し込み、スコアは2-0に。守備陣も積極的に前線に絡み、アトレティコの攻撃の厚みを象徴する得点となった。
さらに前半アディショナルタイム1分にアトレティコはダメ押しの3点目を決める。カウンターからPA左に侵入したFWアルバレスからFWグリーズマンへラストパス。これをFWグリーズマンが冷静に左足でゴールに流し込んだ。FWグリーズマンはこのゴールがクラブ通算200ゴール目となった。スタジアムのボルテージは一気に上昇し、前半を3-0とリードして折り返す理想的な展開となった。
後半はフランクフルトが一矢報いるもA・マドリーが突き放す
後半に入っても試合の流れは大きく変わらず、アトレティコがペースを維持。MFコケを交代で投入するなど交代で新たなエネルギーを加えながら、試合のテンポをコントロールしていく。一方のフランクフルトは反撃の糸口を探り、徐々に中盤のプレスを強めていった。
その努力が実ったのは後半12分だ。フランクフルトのMFクナウフが左サイドで逆サイドからのロングパスをダイレクトで中に折り返しクロスを入れると、FWブルカルトがゴールに押し込む。MFクナウフの技ありのダイレクトパスでフランクフルトが2点差に詰め寄る反撃の狼煙を上げ、試合の流れがわずかに動いたかに見えた。
しかし、アトレティコは全く動じなかった。むしろ失点直後から再びテンポを上げ、再度フランクフルトゴールに迫る。後半25分、FWアルバレスが蹴った右CKをニアでMFジュリアーノが頭で合わせてゴール。再び点差を3点に戻す4-1とした。
その後、試合はアトレティコが完全に掌握。ボール保持率を高め、時計の針を進める展開へと移行。疲労の見えたフランクフルトの選手たちにとっては苦しい時間が続いた。さらに後半37分、FWグリーズマンが獲得したPKをFWアルバレスが”パネンカ”で決め試合を決定的なものとした。5-1と公式戦2試合連続5得点を挙げたアトレティコがそのまま試合を締めくくった。フランクフルトMF堂安はスタメン出場し後半29分までプレーしたが、マッチアップしたアトレティコDFルッジェーリに決定的な仕事をさせてもらえなかった。
