今季公式戦無敗のバルサは昨季欧州王者のPSGをホームで迎える

今季無敗でリーグ戦首位に立つバルセロナと昨季欧州CLを制覇したPSGの注目の一戦。バルセロナはFWヤマルも復帰し、主導権を握ってポゼッションを高め、相手の守備陣崩したい。一方PSGは、カウンターや個の打開、速攻での仕掛けを軸にする可能性が高く、攻守の切り替えから点を取りたい。両チームCLの開幕節は勝利したが、PSGはFWデンべレやMFドゥエなど主力を欠く中、アウェーの地でどこまで自分たちの持ち味が出せるかが問われる。
前半はバルセロナが幸先良く先制するもPSGが追いつく
キックオフからバルセロナは積極的に主導権を取りにいき、中盤でプレスを効かせつつ、前線への縦パスを使って攻撃を組み立てる場面が目立つ。PSG はやや重めの入りとなり、守備を固めつつ相手のミスを狙う構えを見せる。
試合が最初に動いたのは前半19分だ。中盤でボールを受けたバルセロナFWヤマルがMFペドリへボールを渡し、相手選手の間で受けたペドリが左サイドにいるFWラッシュフォードへ展開。ラッシュフォードがダイレクトで中にいるFWフェラントーレスへラストパスし、そのままゴールとなった。得点後もしばらくはバルセロナの時間帯が続きバルセロナ優位で試合が進むかに思われた。
しかし、前半中盤以降、PSG が徐々にリズムを取り戻しボール保持率を少しずつ上げてくる。バルセロナの高いラインやプレスの隙をつく動きも散見され始める。
そして前半38分PSG が同点に追いつく。DFヌーノメンデスが左から中央へドリブルで持ち上がり、中央で構えていたFWマユルへパス。これをゴール右へ冷静に決めて同点に追いつく。この同点ゴールをきっかけに、その後は拮抗した展開となる。バルセロナとしては再びリードを取りたいところだが、PSG の守備ブロックも堅く前半は 1–1 というスコアで折り返す。
後半はPSGがリズムを作り逆転に成功する
後半キックオフ直後から、PSG の勢いがより強く出てくる。バルセロナは守備ブロックを下げ気味にしてカウンターを狙う構成を模索するが、中盤から後方での連携ミスや、プレスのずれが散見される。PSG は中盤を経由してサイドへの展開や外からの侵入を増やし、バルセロナの最終ラインを揺さぶる。特にDFハキミ起用やサイドの攻撃参加がバルセロナの守備にとって脅威となる場面が増える。
後半中盤にかけて、PSG の優勢は明らかになってくる。ボール保持率、攻撃回数、シュートまでのアクセスなどで PSG が優位を保ち、バルセロナは序盤の余力を使い切ったかのように運動量が落ちる時間帯が出てくる。バルセロナとしては前線へのロングボールやサイドからのクロスを増やそうと試みるが、PSG の守備体勢や対応力に阻まれる。守備ラインの裏をつく動きから何度かピンチを迎える場面もあり、集中を要する時間が続く。
そして試合を決定づける瞬間が後半45分に訪れる。右サイドDFハキミからのグラウンダーのアーリークロスにFWゴンサロラモスが中で左足で合わせてついに逆転に成功する。試合終了間際の痛恨の失点を喫したバルセロナは今季公式戦無敗の流れが途絶えてしまった。
